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ビジネスデータ分析ツールの作成 with Excel

範囲棒グラフの作成 with Excel

イントロダクション

Step 03つの描画法

Range Bar Graph,ここでいうところの範囲棒グラフは,定まった時間を切るなどして観測値のレンジ(あるいはその推移も含め)を提示したい場合に便利なツールです。典型例としては,血圧気温,あるいは株価といったものの表現が挙げられるかと思います。

さて,ここでの例示にあたっては次のデータを利用したいと思います。ある事象に影響を受ける,指標Aの観測値に関するMIN, MAXを,過去30日の期間にわたって記録したデータです。

DL

以下このページでは,3つの異なる“作り方”をとりあげます(Method 1 ― Method 3)。これらはそれぞれに利点・短所を異にします。個々の用途に照らして,適した方法を任意に選択してください。

  • Method 1: 「積み上げ棒」による作り方
    • 利点
      • 作図が簡単
      • 棒の枠・塗りつぶしの色ともに彩色が可能
      • 棒の幅を変更可能
      • 「凡例」を利用可能
    • 短所
      • 負の値に対応できない

  • Method 2: 「株価チャート」による作り方
    • 利点
      • 作図が簡単
      • 棒の枠・塗りつぶしの色ともに彩色が可能
      • 負の値にも対応できる
    • 短所
      • 棒の幅を変更できない
      • 「凡例」の利用に難がある

  • Method 3: 「散布図」による作り方
    • 利点
      • 層別にも対応
      • 棒の幅を変更可能
      • 負の値にも対応できる
    • 短所
      • 作図に手間がかかる
      • 彩色は単色のみ
      • 「凡例」の利用に難がある

工程

Method1|「積み上げ棒」による作り方

method1- Step 1

「最低」「最高」の差(range)を求めます。

method1- Step 2

次の領域を選択し…

挿入タブ「グラフ」グループの縦棒/横棒グラフの挿入ボタンをクリックします。

階層メニューの「2D縦棒」より積み上げ縦棒を選択します。

これにより,以下のグラフが出力されます。

method1- Step 3

趣旨に鑑みて,ここで必要なパーツは下図にいうオレンジ色の棒のみです。したがって同じく下図にいう青色の系列(棒)を選択し……

書式タブ「図形のスタイル」グループの図形の塗りつぶしボタンをクリックします。

階層メニューより塗りつぶしなしを選択して彩色を飛ばします。

method1- Step 4

凡例を残して利用したい場合,この場合に不要となる「最低」のみを選択のうえ削除(Delete)しておきます。

グラフの凡例に表示させたい文字列に,「差」列見出しを変更します。変更後,それがグラフに反映されていることを確認します。

method1- Step 5

その他の任意の書式設定を加え,完成です。

Method2|「株価チャート」による作り方

method2- Step 1

「最低」「最高」列をクリップボードにコピーして……

method2- Step 2

直右の列(ここではD:E列)にペーストします。

これは,ここで使用する株価チャートが4つの変数を要求するゆえの作業です。

つづいて,下図の領域を選択し……

挿入タブ「グラフ」グループのウォーターフォール図または株式チャートの挿入ボタン(v2016の場合)をクリックします。

階層メニューより株価チャート(始値―高値―安値―終値)を選択します。

これにより,以下のグラフが出力されます。

method2- Step 3

グラフより凡例を削除し……

その他,任意の書式設定を加えて完成です。

Method3|「散布図」による作り方

method3- Step 1

散布図を使用する場合,やはり複数の群を同時に表現したい場合が多いかと思います。したがってここでも2群を扱う前提で説明を進めたいと考えます。

……さて,散布図の場合,X軸のラベルは別途用意する必要があります。それゆえ,まずシートにこの用途でのデータをつくります。

このとき,下の「X」は等間隔の連続データ,「Y」は(グラフ表示上の)Y 軸下限,そして「caption」は実際にラベルとして表示する内容を意味します。

DL

1群目のデータをラベルの右方に設置します。このとき,「X」についてはグラフに組み入れる群の数を斟酌して決めていきます(ここでは2群を組み入れたいので,ラベルの「X」……つまり1を軸に相対するような座標を作成)。

scrollable

同様に残りの群を設置します。

scrollable

method3- Step 2

下図の領域を選択し……

挿入タブ「グラフ」グループの散布図(X,Y)またはバブルチャートの挿入ボタン(v2016の場合)をクリックします。

階層メニューより散布図を選択します。

scrollable

これにより,以下のグラフが出力されます。

method3- Step 3

この段階でグラフにおける1群,および2群のX値が未設定となっているので,これを順に設定します。

具体的に,1群目のX値として下図の領域を,

2群目のそれとしては下図の領域を指定します。

method3- Step 4

1群目(系列)にエラーバー(誤差範囲)を追加します。

Y方向のエラーバーの書式を下図のように設定し,具体的な値としては……

「差」の内容を指定します。

残るX方向のエラーバーを削除(選択Delete)すると,

グラフは下のような状態となります。これら設定を残る群(系列)にも繰り返します。

method3- Step 5

「ラベル」系列の下方にデータラベルを加えます。このとき,初期値はY値ですので……

これを「caption」列の内容に変更すると……

X軸のラベルの代わりとして機能させることが叶います。

method3- Step 6

群ごとにエラーバーの彩色を異なるものに設定します。

エラーバーの線幅(pt)を任意のものに調整します。

X軸(本来の)ラベルを「なし」にして不可視とします。

Y軸の最小値をシート上の「ラベル」域で設定したY値と同値とします。

群・ラベルともマーカーを「なし」にして不可視とします。

method3- Step 7

残る各所に任意に書式設定を加え,完成です。

複数群ゆえ凡例があったほうがbetterかと思いますが,この手続きの場合凡例の図形を表示することができません(先の図を参照)。これを端的に解決したいなら,既存の凡例に組み込みの図形機能で描き入れるなどが簡単かと思います(ただし,手数を許容できればブレットグラフでおこなったhackで対処は可能です)。

その他の参照